AIで変わる!コーポレートサイトの改善分析
2つのAIによるサイト改善分析の違いや誤読を比較し相互検証で得られた変化を紹介します
AIの分析結果を検証しコーポレートサイトの改善要件に活かしたいWeb担当者向けです
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生成AIをWebサイトの改善に活用する場面が増えてきました。今では、文章作成はもちろん、Webサイトの構造分析やアクセス解析、改善点の洗い出しまでAIに任せることもできます。
では、実際のコーポレートサイトをAIに分析させたら、どこまで改善につながる結果を得られるのでしょうか?また、利用するAIによって分析結果に違いは出るのでしょうか?
このWebサイトを対象に、2つのAIへサイトURLとデータ一式、そしてGA4・Search Consoleのデータを渡し、改善分析を依頼しました。
主な検証内容
- Webサイトの構造
- 内部リンク・導線
- GA4・Search Consoleのデータ
- 改善点と改善方針
同じWebサイトを2つのAI、XとYに分析してもらったところ、それぞれが見つけた問題やデータの解釈、そこから導いた改善方針には違いがありました。さらに、それぞれの分析結果をもう一方のAIに検証させることで、最初の回答だけでは見えなかった問題も明らかになりました。
(実験日:2026年8月25日)
Webサイト改善をAI:XとYに依頼
今回の検証では、K2のコーポレートサイトを対象に、AI:XとAI:Yへ改善分析を依頼しました。両方のAIに、Webサイトを構成するHTML・PHPなどのファイル一式に加え、GA4とGoogle Search Consoleのデータを提供しています。
依頼した主な内容は、サイト全体の構造や内部リンク・導線を確認し、アクセスデータや検索データと照らし合わせながら、改善すべき箇所とその優先順位を検討することです。目的は、AIを実際のWebサイト改善に利用したとき、問題の発見やデータの解釈、改善方針にどのような違いが生まれるのかを確認することです。
AIに依頼した項目
- サイト構造の分析
- 内部リンク・導線の分析
- GA4・Google Search Consoleの分析
- 改善方針の提案
Webサイトの分析結果はAIごとに違った
AI:Xの分析結果
AI:Xは、Webサイト全体の導線に着目し、「記事→実績→サービス→相談」が十分につながっていないことを問題として挙げました。特に、検索から多くのユーザーが訪れるWeb改善ラボの記事に対して、実績ページへの導線が弱いことを指摘。記事で情報を得たユーザーが、K2の実績やサービスを知り、相談へ進むまでの流れを再構築する必要があると分析しました。そのうえで、Web改善ラボを「集客」、実績を「信用形成」、サービスを「依頼内容の確認」、問い合わせを「相談」と位置づけ、それぞれを接続する改善案を提示しました。
AI:Yの分析結果
AI:Yは、HTMLやPHPなどのファイル構造を詳しく調べ、Webサイト内の具体的な問題を挙げました。特に、Web改善ラボの記事末尾にあるCTAがすべて同じ内容になっていることや、一部の記事カテゴリには内容に対応したサービスへの導線がないことを指摘。さらに、記事と実績・サービス間のリンク不足、作業用と思われる重複ファイル、不自然なURLなども発見しました。AI:Yは実際のコードやファイルを横断しながら、個別の問題を細かく洗い出す分析となりました。
分析結果の違い
AI:XとAI:Yでは、同じWebサイトを分析しても、問題を捉える観点に違いが見られました。
AI:Xは、記事・実績・サービス・相談までのつながりをWebサイト全体の構造として捉えて改善方針を示しました。一方、AI:YはHTMLやPHPなどのファイルを横断して、固定されたCTAやカテゴリごとの導線不足、不自然なURLなど、個別の問題を細かく発見しています。つまり、AI:Xは「サイト全体をどう改善するか」という構造の指摘、AI:Yは「サイトのどこに問題があるか」という具体的な問題の発見にそれぞれ特徴が表れました。
AIの分析には、それぞれ異なる問題があった
AI:Xによる分析の問題
AI:Xは、Webサイト全体の導線を「記事→実績→サービス→相談」のように改善するよう指摘しました。この改善案はシンプルな構造ではあるものの、HowTo記事や技術記事を含むすべての記事に適用するには単純化しすぎていました。その後、別の分析結果を踏まえて再検討し、「記事→内容に応じて[サービス/実績/関連記事]→相談」へと改善案を修正しています。
AI:Yによる分析の問題
AI:Yは、コード解析でWebサイト内の具体的な問題を数多く発見しました。一方、GA4の分析では、平均エンゲージメント時間の秒を分として解釈したほか、経路探索のデータも読み違えていました。さらに、その誤読をもとに離脱率を算出し、改善すべき箇所の優先順位まで判断していました。コード解析から得られた指摘は採用しながら、誤読からの改善案は再検討することになりました。
2つのAIをぶつけると、分析がさらに変わった
ここまでの分析で、AI:XとAI:Yにはそれぞれ異なる特徴と問題があることが分かりました。そこで次に、それぞれが出した分析結果を、もう一方のAIに再検証させました。すると、単に相手の間違いを見つけるだけではなく、それぞれが最初に出した分析結果そのものが変わっていきました。
興味深かったのは、一方のAIの分析結果が、もう一方のAIにとって新しい情報として機能したことです。AI:Xだけでは見つけられなかったコード上の問題をAI:Yが発見し、AI:Yが読み違えたアクセスデータをAI:Xが再検証する。それぞれの分析を組み合わせることで、単独で分析したときには見えていなかった問題が明らかになりました。さらに、再検証は相手の分析を評価するだけでは終わりませんでした。新しい指摘を受けたAIは、自身が最初に立てた改善方針そのものを見直しています。
今回の検証では、最初に得られたAIの回答を完成形とせず、別のAIによる分析を加えて再検証することで、Webサイトの改善分析そのものを更新していくことができました。
AIで変わる!コーポレートサイトの改善分析のまとめ
今回の検証では、AIによって問題の見つけ方やデータの解釈、そこから導く仮説、別の指摘を受けた後の対応にも違いが見られました。つまり、AIが提示した改善案は、それだけでコーポレートサイト改善の「答え」になるわけではないということがわかりました。もっともらしい改善案であっても、前提となるデータの解釈が間違っていることもあれば、Webサイト全体の目的に対して単純化されすぎていることもあります。そのため、AIが出した改善案をそのまま要件にするのではなく、複数の分析を検証し、何を採用し、何を捨てるのかを判断する必要があります。
AIによってWebサイトの問題を発見し、改善案を出すところまではできるようになりました。しかし、それを企業の目的や事業、ユーザーに照らし合わせ、実際の改善要件へ落とし込むための取捨選択が残ります。
コーポレートサイト改善で重要なのは、AIから「答え」を得ることではなく、AIの分析から次に検討すべきことを見つけ、何を取り入れ、何を改善要件とするのかを決めていくことなのだと思います。
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